企業が宣伝目的で安易にfacebookやtwitterアカウントを開設すべきでない理由
社内でウェブ関係の業務をしていると、『うちはtwitterやらないの?』と言ってくる同僚や上司、『これからはfacebookだ!』などと言ってくるコンサルタントなどがよくいる。
そんな時は、以下の内容を繰り返し話し、現状アカウントを開設するべきでないということを伝えている。
- 企業リリースやサービスの更新情報を垂れ流すだけなら、わざわざアカウントを開設するする必要性は低い。
- また企業本位の宣伝ばかり流していても、フォロワーに嫌われることはあっても好かれることはない。フォロワーにとって価値や意味のある情報とは何かを考え、それを発信し続ける必要がある。価値のある情報でなければ、話題が拡散しやすいソーシャルメディアでも、広がらない。
- フォロワーとコミュニケーションをしようと思うと(寄せられた質問に答えるなど)、途端に難易度が跳ね上がる。適した人材を担当者として張り付かせなければならない。
- 担当者には、以下の能力が求められる。「企業の業務や商品・サービスの内容に精通している」「ネットコミュニティ上の雰囲気を理解している」「高いコミュケーション能力を持っている」「発言が個性的であり、フォロワーに求められる振る舞い方を熟知している」…
- しかし、そんな人材はなかなかいない。いても彼らの奔放な発言が社内の既存価値観とぶつかることもある。
- 無名な中小企業の場合、企業アカウントのフォロワー数は少なくなりがちである。フォロワー数が少なくまたろくな発言をしていない場合、その会社を知らないユーザーにアカウントを見られると悪印象を持たれる(大した会社ではないと)可能性がある。
- しかしツールなどを使ってフォロワーを無理やり増加させたところで、そういうツールに引っかかるユーザーはろくに企業アカウントの発言など見ていないので、これも意味が無い。
上記理由により、企業が安易にソーシャルメディア上にアカウントを開設しても有効に機能させようとすると、多大なリソースや人材が必要とされる。それよりは本業(サービスや商品の開発、PR企画の検討、企業サイトの充実など)に集中したほうが、リソースの活用として効率的と考えられる。
※Facebookに書いたものを再掲